専門としたい分野は見えてくる

 学生時代には、実習でありとあらゆる分野の看護活動を体験し、学習していきます。実習は、机上での学習とは比べ物にならないほど、その分野についての知識や技術面、雰囲気的なものや診療科の特性等まで学べるチャンスです。後に就職活動を行う際に、このときの経験はとても役に立ちます。もっとも、短期間の詰まったカリキュラムの中での実習ですので、必然的に広く浅くというスタイルとなるのは仕方がないことです。もっと知りたかったという部分もたくさんあると思います。そんな中でも、患者さんとの思い出が深く心に残る実習内容や、医療の現場を目の当たりにして興味が湧いた診療科もあることでしょう。あんな看護師になりたい、こんな医療がしたい。はじめは漠然として捉えどころのない希望でも、就職活動をする中では明確に心に持っておくことが大切です。

 総合病院などではあらゆる診療科があり、病院側から採用の際に希望を聞かれるケースもあるかと思います。中には希望通りに行かないこともありますが、看護師と患者さんの関係は同じで、ケアや処置の内容に差はあっても看護師に求められる役割は変わりません。また、ローテーションなどで、いずれは別の科に配属されるという可能性もあります。病院の方針や看護の体制など、基本的な部分は押さえておいたほうが良いでしょう。例えばあなたが「循環器のエキスパートナースになりたい!」という具体的な希望が胸の中にあるのであれば、病院を決めるときに循環器専門病院を選ぶとよいのです。また、オールマイティな看護師を目指すのであれば、より多くの経験を積むためにいろんな科を回ることは自分のプラスになるでしょう。

 配属先によって看護活動の内容や範囲が違うことは理解されていると思います。例えば病棟とオペ室では明らかに看護の内容や役割、患者さんとの接し方、一日のタイムスケジュールや勤務時間に至るまで大きく異なるといえるでしょう。他にも消化器科と循環器科という診療科そのものの違い、また同じ診療科でも外科と内科に分かれたりします。ただひとつ共通することは、看護師は患者さん一人ひとりに対する看護計画の立案と看護過程の展開をしていくというところです。業務は科により違って当然ですが、「看護の心」は対象が誰でどんな疾患でどのような状態かを問わず、皆に平等に向けられるべきです。そうして看護に取り組むうちに、知識や技術もさらに向上し、やりたいことやなりたい自分、自分の進むべき方向性はおのずと見えてくるものだと思います。目標を持って仕事を行うならば道は開けるし、また良い方向に導いてくれることでしょう。


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