看護師の行う業務は、医師以外の看護師資格のない者は行ってはならないという決まりがあります。医師も薬剤師も、資格の必要な職業はどれもそうですが、このことを「業務独占」といいます。医業は医師が独占的に行うものとして医師法に定められていますが、医師のみで診療を行うことは不可能です。そこで補助的役割として看護の職が確立し、歴史の中でその社会的地位は向上し現在に至ります。こうして保健師助産師看護師法に規定された業務独占のもと、看護師は基本的にすべての診療の補助行為ができます。また、補助だけでなく看護のスペシャリストとしての役割、例えば患者さんに合った看護計画の立案、心身のケア、社会復帰への援助などを行います。病院をはじめ医療施設で働ける上、実際は病院以外での求人も多く、保育園や学校、社会福祉施設などでも働くことが可能です。
近年は診療報酬改定や医療制度改革によって、どこの病院も共通して看護師の獲得に必死です。現在全国には130万人の看護職者がいます。高齢化が進む昨今、それでも全国で約4万人の看護師が不足しているといわれます。ゆえに需要が高く求人が多いのも特徴で、看護師が自分のやりたい仕事を選び、理想とする看護の方向性に向けて転職する場合も多くあります。資格を活かしたスキルアップの道は実に様々で、看護職の重要性と大きな可能性を示しています。
スキルアップ、キャリアアップとしてメジャーなのは(短大・専門学校出身の有資格者が)看護大学へ編入したり、保健師・助産師学校へ進学したりと、もうひとつ上の資格を目指すことです。また、キャリアを活かしてより専門性を磨くということで「専門看護師」や「認定看護師」という資格を取ることに注目が集まっています。しかしながら今の日本では残念なことに、その専門性を十分に活かせる場所があまりないのですが、今後必ずや役に立つ日が来ると思います。他にも、日本以外の国で看護職に就く(海外看護師資格を取る)、あるいは発展途上国の医療協力に参加するなど、積極的に社会貢献ができます。資格とやる気、体力と向上心があれば、活躍の場は広がるばかりです。
このように資格さえ持っていれば、スキルアップや転職という選択もできるのが看護師資格の強みといえます。また需要の高さから勤務先を自分で選べるなど、不況の影響を全く受けない安定感は他に類を見ないほどです。看護師を目指しているあなたが抱いているイメージは、資格を取得して自分が実際看護師となって働く姿でしょう。そして看護師資格のもっと向こうに見える開けた世界を想像することは、資格取得に向けて自らのモチベーションを高める良い手がかりとなるはずです。